『ペーシング』とは相手とペースを合わせること。
スピード


『ミラーリング』『バックトラッキング』も『ペーシング』の一種です。


『ミラーリング』では相手の動作を真似、『バックトラッキング』では相手の言葉を繰り返しましたが、今回の『ペーシング』では、

    『相手の声のトーン』
    『声の大小』
    『話すスピード』

など、真似る(合わせる)のは主に『話し方』。
(といいますか『何に対する同調か』により、『ペーシング』が『ミラーリング』『バックトラッキング』などに細分化されているイメージです)


心理学(社会心理学)では無意識のうちに相手の真似をしてしまうことを『カメレオン効果』と呼んでいます。


わかりやすいですね。

あの、葉っぱやら壁の色やらにうまいこと擬態するカメレオンのような効果のことです。


が、カメレオンは「よし、今から擬態するか!」と思っているわけではなく、


「あ……気づいたらこんな色になってた」

のパターン。

一方『ペーシング』は「よし、擬態するか!」の方。

意識的な同調、心理学から派生したコミュニケーション技法のひとつです。

(※ 実際にはカメレオンが体の色を変化させることは、擬態の他、体温調節やその時の機嫌、相手への好意を伝える、などのコミュニケーションにも役立っています)


そもそも人の心理として、


『無意識に相手の真似をしてしまう(カメレオン効果)』


があり、この作用を踏まえた上で『真似』を意識的に行い、


『相手に心を開いてもらい、信頼関係を築きやすい状況を作り出そう』

とする手法が『ペーシング』。

カウンセリング用語では『傾聴技法』と呼ばれるものの一つでもあります。


『コミュニティ技法』か『カウンセリング技法』かの違いにより、対象となるのも『対人関係全般』『クライアント(相談者 / 患者さん)』と異なりますが、内容・目的ともにはほぼ同じもの。

このスキルを身につけることで、相手に安心して話をしてもらうことができるのです。


これはカウンセラーの方たちには必須のテクニック。

『ちゃんと話を聴いてもらえている』という安心感なしに、人は自分の悩みや苦しいことを話すことはできないからですね。

この姿勢が基本。それを活用させたテクニックが『ペーシング』。


今回はそんな『ペーシング』についてのご紹介です。

『で、どうやるの?』も含めまして、その意味、効果作用等、見ていってみましょう。

『ペーシング』ってなに?

さて『ペーシング』です。

まず第一の疑問。


「なんで真似するの?」


についてですが、人には『類似性の法則』と呼ばれる、


『自分に似ている人に魅力を感じ、肯定的な評価を与える』

という自然な心の働きがあるから、なんです。


趣味や出身地、また、考え方の似ている人とは、自然と会話も弾みます。

共通の話題が見つかると、人はそれだけで相手に親近感を持ち、


「オレたちって似た者同士だよなー」

と思うのですね。

親しい間柄ではしぐさや行動パターンなども無意識のうちに似てきます。


ですが、そう都合よく共通点を持つ相手ばかりがいるわけではありません。

そこで、意識的に相手に同調することで『似ている』と思ってもらおう、とするのが『ペーシング』です。


前述の通り、その中でも特に相手の動作など『話し方以外』を真似るのが『ミラーリング』。

相手の話した言葉を繰り返すテクニックを『バックトラッキング』と分けて呼んでいます。

そして今回紹介させていただくのが、これら以外の『話し方』に焦点を当てた同調。


これ ──『テクニック』と書くといかにもなんですが……逆から考えるとかなりわかりやすくなるかと思います。

ペーシングは『聞く側のテクニック』ですが、『話を聞いてもらう時』に、自分なら相手にどのように聞いてほしいのか、です。


例えば、昨日の出来事を話す場合。

『面白かった』『楽しかった』と思っていることであれば、話すテンションも自然に上がります。


その時、聞いている相手のテンションがもの凄く低かったら ──

    「ねぇねぇ、聞いて聞いて!!
    昨日コピー機の調子が悪くって、あれっ、なんで?! て思って裏見たら、マジウケたんだけど!!」

    「うん……、マジ、ウケたんだ……」

    「あ……いや、それほどウケてないかも……」
── 話す気が、失せてしまう……


または、もともと話し方がゆっくりめの人。

    「あのね、昨日ね」

    「何々? えっ? どうしたの?!」

    「うん、給湯室でね」

    「給湯室? あぁ、2階の給湯室のこと?
    で、給湯室で何があったの?」

    「うん、お茶をね」

    「そりゃそうだよねー!
    給湯室ってお茶入れるとこだもんね。で、で?!」
── もういいや……話す前に疲れ果てた……


のような感じです。

自分の話すテンションやペースに合わせてほしい。


小さな声で話しかけたのに大声で返されてしまう、というのもイヤです。


「え? 昨日部長がどうしたって?(大音量)」


ちょっとは空気を読んでほしいです。部署内全体に響き渡ってしまっています。

このような相手には、間違いなく『自分とは似ていない』と感じてしまう。

ですので、


  • 相手の声のトーン(テンション)
  • 話すスピード
  • 声の大小
  • 声の張り
  • 声の音程(高低)

などを合わせ、相手に『この人とは息が合う』『話しやすい』と思ってもらうのですね。


また、感情がかみ合っていないのもイヤです。

悲しい気分で話をしている時は、相手にもそれなりにその気持ちを共有してほしい。

逆の場合もそう。

楽しい気分の時は、相手にも一緒になって楽しく感じてほしいのです。


これからちょっといい雰囲気に持っていきたいなぁ、と思っている時に、


「あ、帰りにお豆腐買って帰らなきゃ!」

などと言われてしまうと、切ない。

全く自分が問題にされていないような気分になります。

2人の温度差がひどいです。


そこで、


  • 相手の感情や気分

にも波長を合わせていく。


ただ話を聞いてほしいだけなのに、それに対しアドバイスやお説教をされるのも不本意。

    「さっき知らない人に声かけられたんだけど、よく見たら中学校の同級生だったの!!
    すごい奇遇じゃない?!」

    「あんたに隙があるから、声かけられるのよ!」
── いや、『奇遇じゃない?』って話なんだけど……


自分がされたらイヤなことはしない。

そして『こんな風に聞いてくれたら話しやすい』と思うことを相手に対しても行う。


それをテクニックと呼んだものが『ペーシング』、と考えるとそれほど構えずにすむかと思います。


ただし、本来これらは自然に行われるものなのですね。

意識的にそうしようと思うと、どこかに違和感が出てきてしまうことが多い。

ですのでそれを自然に行う、といった部分が『テクニック』。


さてさて、かみ砕いていえば『ペーシング』とは聞き上手になるためのスキルです。

対人関係全般に対して有効なものですが、ここで一度『傾聴する(聴く)』という技術が、どれだけ人を安心させてくれるのか、について軽く確認しておきましょう。

『傾聴技法』と『ペーシング』

心理学


カウンセリングにおいて基本的かつ必須のスキルとされている『傾聴技法』。

カウンセリングを受けるほど苦しい状態でなくても『誰かに話をしたら、何となく楽になった』ということは、おそらく多くの方が経験されているかと思います。


悲しい、つらい、だけではなく「ムカついた~~!」なことでも、誰かにその話をすることで溜飲が下がる。

これが『カタルシス効果』です。

イヤな気分が浄化されるのですね。


映画を観て泣いたり、ドラマの主人公に感情移入してそのセリフでスッキリ、などもそう(実際にはこちらが『アリストテレス』さんが発見した本来の『カタルシス』のメカニズム)。


普段言えないことや抱えている悩みなどを口に出せると気持ちが楽になります。


「王様の耳はロバの耳~~!!」

と叫んだ床屋さんも、その瞬間には相当な解放感を味わったかと思います(内容的にもハッピーエンドでよかったです)。


が、不安や苦痛の感情があまりにも強くなりすぎると、人はそれを簡単に口に出すことができなくなってしまうんです。

徐々に心に蓄積され、心が風邪をひいてしまったり、自他に向けた破壊的な衝動を抑えきれなくなってきたりもする。


そこでカウンセリングを、となるわけですが、カウンセラーのもとを訪れたからといって魔法のようにさっと心が楽になるわけではありません。


ですのでカウンセラーは相手を理解しようと『ただひたすら相手の話を聴く』。
この時に使われる技術が『傾聴技法』です。


話しを単に聴くだけではなく、


『表情・視線・姿勢・声のトーン・相手の呼吸』

などにも意識を集中させていきます。


また、カウンセラー自身の服装や態度。

これが悪いと『こんな人に悩みが打ち明けられるわけがない』となってしまいます。

だから、ここにも気を配る。


姿勢も大事。

あまり乗り出されても怖いですが、ふんぞり返るのではなく、相手に自分の意識が集中していることが伝わる程度には身体を乗り出す。


そして『話を聴いています』の気持ちが届くよう『うなずき』や『あいづち』を入れていく。

相手の呼吸や話すスピード、会話の流れ(一区切りついた、など)をよく観察しながら、タイミングよく、また、相手の気持ちに寄り添ったトーンでの相づちを返すことも重要です。


そしてコミュニケーション技法としては『バックトラッキング』と呼ばれる相手の言葉を繰り返すテクニック(カウンセリング用語では『オウム返し』)。

このテクニックにより『話を聴いてもらえている』だけではなく『わかってもらえている』と感じてもらうことができます。


こうして段階を踏んで進めていくことで、徐々に信頼関係ができあがっていき、だからこそ「悩み、打ち明けてみようかな」という気持ちになってもらえるのですね。


    『話しやすそうな雰囲気や態度』
    『話を聴いてもらえている、という安心感』
    『話の内容を理解してもらえていることへの安堵感』

そして、


    『この人なら、自分のどんなことでも受け止めてくれるはず』

こうして悩みや苦しみを吐き出すことにより、上記『カタルシス効果』、安心感や安堵の気持ちを覚えてもらうことができるのです。


カウンセラーも相談者の表情や声のトーンなどから心の状態を推し量っていきますが、カウンセラーのこれらも、相談者へと伝えるメッセージとなっています。


穏やかなトーンで話せば、自然と相談者の気持ちにも穏やかな感情が伝わっていく、といった感じですね。

★『ペーシング』の効果・作用は?

『ペーシング』も基本的には同じ。

対象が『相談者』ではなく対人関係全般となるため『悩みや不安を吐き出してもらう』以外にも活用されますが、


『相手に話しやすい、と感じてもらう』

そのため、安心感を持ってもらえるよう、前述の通り相手との様々なペースを合わせていきます。


カウンセリングの時同様、根底にあるのは『類似性の法則』です。


『自分と似ている人に魅力を感じ、肯定的な評価を与える』

この心の作用に従い、相手のペースに合わせる。

そうすることで、相手との一体感が生まれます。

話しもしやすくなり、もっといろいろなこと、または深い内容の話もしたくなり、信頼関係が築きやすくなります。


人はもともと、話すのが好きなんです。

話すことが苦手な方であっても、会話をするまでに至ったのなら『聞き役』より『話し手』でありたい。

さらに『心地よく話したい』です。


ですので、相手のペース(テンション高め、などの場合)に合わせるあまり、自分が主体になって同じように喋り捲る、というのはダメ。

相手のテンションや高揚した気分に合わせるのは構いませんが、発言自体は控えめに。

話しをするのはあくまで相手です。

相手がたくさん話をしてくれれば、同調させやすい部分をそれだけ見つけることができます。

楽しい気分は態度で示せばいいんです。

例えばわざとらしくない程度の満面の笑み。

それで十分『今、私はあなたと同じ気分でいます』は伝わります。


最終的な『効果・作用』は『信頼関係』が築きやすくなること。

極端なたとえですが、わかりやすいので『クレーマー』に対する『ペーシング』を例に挙げてみます。

    「この掃除機、音が静かっていうから買ったのに、普通にうるさいじゃない!
    うちのリリーちゃんが掃除機かけるたびに大騒ぎしちゃうのよ!
    過剰広告じゃない!
    どうしてくれるのよ!!」
典型的なクレーマーですね。

ですが、クレーマーとはいえお客様。

神様ではありませんが『お客様』ではあるので、誠意をもって接することは基本姿勢です。


上記の『!』部分で、とりあえず大げさに恐縮してみましょう。最後はテンション高めで「申し訳ございません!!」です。

間を合わせるのですね。


クレーマーの話は、この『間の同調(ペーシング)』により一時的に勢いを増すかもしれません。


また、相手が委縮すればするだけヒートアップしていくのもクレーマーの特徴の一つです。

    「今まで使ってた掃除機でも大騒ぎだったけど、この掃除機に換えたら、今まで以上に大騒ぎなのよ!
    リリーちゃんがストレスで体調壊したら、どう責任取ってくれんのよ!!」
やっぱり加速した……


ではここで、相手の言葉を繰り返しつつ( ←『バックトラッキング』・これもペーシングテクニックのひとつです)相手のテンションに合わせ、対処です。

    「今まで以上にですか?! それは困りましたね。
    リリーさんは繊細なんですね。
    いかがいたしましょう、返品なさいますか?
    ストレスでリリーさんが体調を壊されては大変です……現在のご様子はいかがですか?
    寝込んだりはしていませんでしょうか?!」

    「まだそこまでいってないけど……今後そうなるかもしれないじゃない。
    リリーちゃんは繊細なの、だから心配なのよ」

    「心配されるのは当然です。
    お客様がリリーさんをとても大切に思っていらっしゃることは、今、お話を伺っているだけでも十分に伝わってきます」

    「そうなのよ。
    あのコに清潔な場所で走り回ってほしいから、毎日掃除するんじゃないの。
    あなただってわかるでしょ? だって、ハムスターって、小さいからどんな隙間にも入っていっちゃうんだもの。
    毎日の掃除は、本当に大事なのよ」
何となく、話が変わってきました。で、リリーちゃん、ハムスターでしたね。


話しのテンションを合わせ、相手の話した言葉を繰り返すことで、彼女は『クレームをつけている相手』に対し、


『自分に似ている』=『親近感を感じる』


そして『この人になら、わかってもらえるかも』に変化。


また、相手の話を(クレームを)しっかり受け止めたからこそ、

    「掃除機の音がうるさくても『リリーちゃん』さえ騒がなければ問題ないのでは?」
という新しい話の持って行き場を発見。

同調する部分を『リリーちゃん関連』へとシフトチェンジしていったのですね。


そしてさらに、

    「お客様、こちらの商品をご存知でしょうか?
    ハムスターなどの可愛らしい小さなパートナーを大きな音から守ってくれる非常に頼もしいグッズなのですが……」

    「えっ? そんなものがあるの?
    リリーちゃん、気に入るかしら……?」

    「はい、繊細なコには大変人気の商品となっておりますので……」
もう、完全に主導権が移っています。

さらには『繊細』をキーワードに上手に『旧クレーマー』の心をガシッと掴んでいる(このテクニックについてはまた別の話なので、機会があればその時に)。


これが『ペーシング』による対処法『その①』です。


上記の例がすべてのクレーマーに当てはまるわけではありません。

『クレーマー』とはそのレベルもバリエーションも、実に様々なんです。


クレーマー

ここで『ディスペーシング』。

『対処法②』です。


『ペーシング』の逆、あえて『同調しない』パターンでの対応。

こういった活用法もあるのですね。


個人的には、これは相当なスキルがないと逆効果になってしまうテクニックだと思っています。

人は考え方でも行動でも何でも、肯定されない(=否定される)ことはキライ。


誰かに対して抗議をしたときに、妙に相手が冷静だと、どうにもムカつきます。

    「オレは真剣に怒っているんだが?(沸騰度150)」

    「あぁ、それは僕が悪かったよ、ごめんごめん。
    あ、ちょっと出かけたいんだけど、そろそろいいかな?(沸騰度-0.73)」
怒っている内容以前のレベルで相手に腹が立ってきます。


上記の『リリーちゃんの件』でも同調しているのは『相手のペース』的なことに関してのみです。

話しの内容に同調しているわけではありません。

(※ できる場合はしてください。その方が平和的に解決できます)


悪質すぎるクレーマーに対しては終始冷静な態度で接し、相手の煽りに乗らない、といった意味での『ディスペーシング』は有効です。

興奮気味に話す相手に対し、こちらは一貫して穏やかな口調で応対。

このことで『ペーシング』とは逆の効果が生まれます。

つまりは『ペースに巻き込まれない』ための対処法ですね。


が、すべてのクレームに『ディスペーシング』で対処しようというのは、また話が変わってきてしまいます。

金品を要求することを目的としている、などモンスター化したクレーマー以外にも、普通のクレーマー(というのもヘンですが、過剰ではなく苦情を申し立てる程度の人)もいるからです。

相手のペースに合わせつつ、譲れない部分に関しては毅然とした態度で『同調しない(ディスペーシング)』。

    「この掃除機、音が静かっていうから買ったのに、普通にうるさいじゃない!
    うちのリリーちゃんが掃除機かけるたびに大騒ぎしちゃうのよ!
    過剰広告じゃない!
    どうしてくれるのよ!!」

    「申し訳ありません!
    普通の掃除機よりは小さめの騒音設定となってはいるのですが、お客様とリリーさんのお役には立てなかったようです。
    大変ご迷惑をおかけいたしました。いかがいたしましょう。
    できる限りの対応はさせていただきます」
まずは相手の言っているクレームをすべて受け入れ謝罪。

相手はとりあえず『話の内容を受け入れてもらえた(承認欲求)』ということで、ほんの少しクールダウンします。


そこで、逆に相手に対して『質問』を投げかける。


クレーマーは、一方的に『どうしてくれる』『誠意を見せろ』などとは言ってくるものの、それについて具体的にどうしてほしいのか、については特に答えを用意していないことが多いのです。


例えば誰かに愚痴を聞いてほしいのは、その解決策が知りたいわけではなく、とにかくそのことについてしゃべりたいから。

その『クレーム版』のようなものですね。


このパターンの場合、相手は最終的に「もう、いい!」と去っていく、といった流れになるかと思います。

先ほども書きました通り、悪質なクレーマーにはこれは有効です。


が、単に苦情を訴える人にこのやり方では不親切すぎです。

『ペーシング』とは相手を思い、その相手が安心して話をし心が浄化される(カタルシス効果)ことを目指し使うテクニック。


クレーマーは迷惑ですが、できるだけ、その苦情が平和的に解決されるよう『ペーシング』を使っていくのが、本来の活用法かと(また個人的には、ですが)思います。


『ペーシング』のあれこれをまとめる!

まとめ

さてさて、まとめです。

『ペーシング』のもとになっているのは『類似性の法則』。


『自分に似ている人に魅力を感じ、肯定的な評価を与える』

人の自然な心理作用です。


ですので『ペーシング』では『話し方』に焦点を当て、相手のそのペースに合わせていく。


これにより、


『自分に似ている』
『息が合う』


と感じてもらい、


『相手は安心して話をすることができるようになる』

そして、


    『相手との信頼関係が築きやすくなる』

です。

では、具体的にどこに注目してペースを合わせていけばいいのか、についてを最後にまとめていきましょう。

『話し方』を合わせる

  • 話すスピード

    → ゆっくり話す人、比較的早口な人など、それぞれに合わせてみてください。相手はリズムを狂わされることなく話が続けられることに心地よさを感じてくれます

  • 声の大小

    →『内緒話』に限らず、もともと声の小さい人は大きな声で話されると威圧感を感じてしまうことも。どちらの場合でも、ここが揃わないと違和感が生じます

  • 声の張り方

    → 声を張る人は、話の内容や自分自身にも自信を持っていることが多いです。張りのない声から『自信のなさ』を感じ取ってしまう場合も

  • 口調 / 声の音程

    → 同じ地方出身であれば『方言』『イントネーション』を合わせた会話を。親密さが格段にアップします

    → 話す相手が小さなお子様だった場合などにはその目線に合わせた言葉遣いで話すことで親近感を持ってもらうことができます

    → 穏やかな話し方の人には、こちらも落ち着いた口調で応対、理屈っぽい相手には、根拠となることを挙げながら話す、など相手の話の進め方にも合わせてみてください

  • 呼吸

    → 肩や胸の動きからも相手の呼吸のパターンを知ることができます。ここを合わせ、会話自体のリズムも合わせていきます

    → 1回に話す分量、話の区切り方などのペースを揃えると、まさに『息の合った』会話、と感じてもらうことができます

『相手の感情』『気分』に波長を合わせる

これはそのままです。

相手気持ちを汲み取り、そのテンション(トーン)に合わせた会話をします。


楽しそうに話している相手の話は、こちらも楽しんで聞く。

反対に悲しい話には一緒に悲しむ、といった感じ。


例えば『顔で笑って心で泣いて』という状態の相手には『心で泣いて』部分に同調です。

ポイントは?

「わざと真似してない?」と思われないことです。

これは致命的。逆効果となってしまいますので、お気を付けください。


そのためにも、


    『相手のことを受け入れようとする気持ち』
    『相手の話を真剣に聴く態度』
    『話を理解しようとする姿勢』

が大切。

これらを相手に感じてもらえることで、


    『この人とは話しやすい』
    『もっと話を聞いてほしい』
    『きっと考え方も似ているのだろうな』

そして初めに戻り『類似性の法則』。


    『自分に似ている人に魅力を感じ、肯定的な評価を与える』

最終的にここへ繋げるためのテクニックが『ペーシング』です。

身につけることで『信頼関係の構築』への土台ができあがっていくのですね。

終わりに……

心


自然な心の現象を逆手に取る形での『テクニック』。

ですので、どうしても不自然な部分は出てきてしまいます。


今回『ペーシング』として挙げたものは、あくまでも『理論上は』です。


が『実際にはそんなうまくいかないよ』ではなく、『自然に行うにはある程度のスキルが必要だよ』なのですね。


『相手を意のままに操るテクニック』のように言われることもある『ペーシング』ですが、これはちょっと違う。

好きな相手に振り向いてほしいのは、なにもその相手を意のままに操りたいからではありません。

自分を好きになってほしいだけ。

取引相手や上司、同僚などとのコミュニケーションをスムーズなものにしたいのも基本的には同じことです。


そのためのテクニックとして活用するのであれば『ペーシング』も、案外身につけやすいものになるかと思います。


なぜなら自分を好き、と思ってくれている人のことは、相手も無意識のうちに好きになる心の働き(類似性の法則)が人にはあるから。


ぜひぜひ皆さまの周りが『お互いに好き同士』で溢れますよう『ペーシング』テクニックを活用していただければ、と思っています。



── さてさて。

今回も相変わらずの長文に最後までおつき合いいただき、本当にありがとうございました。

少しでもお役に立てていましたらうれしいです。

皆さまの今後の人間関係が、ますます楽しいものとなりますよう、併せて願っております!!
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